FK6 江戸時代の京名物・申餅(さるもち)
土居好江
下鴨神社の境内にあった茶店「さるや」の申餅は明治まで、葵祭の折に神前にお供えされていました。江戸時代から140年ぶりに復活された茶店が「さるや」です。また、申餅のレシピは記録がなくて、文献を読みこんで、宮司さんと宝泉堂の社長さんが試行錯誤して作られたそうです。
写真の申餅のように、「はねず色」した上品な餅は、早朝の太陽があが る一瞬に茜色に染まる色で、生命の誕生を意味しています。昔、畑の四隅のあぜ道に小豆を植えて魔除けとしたほど、だそうです。
江戸時代にはこの申餅を頂いて身を清め、無病息災を願いました。小さな餅にもそれぞれいわれがあり、歴史があります。
葵祭の日には、斎王が一口で頂くために小さく作ってあります。大きな口を開けなくても済むように形が考えてあります。
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