FK4 フタバアオイ(双葉葵)と三つ葉葵

植物のフタバアオイ        田中神社社紋の三つ葉葵とおみくじの三つ葉葵

水戸光圀家紋(家康の孫)                              桂の葉

上賀茂神社のご神紋は双葉葵です。植物名はフタバアオイと書くことが多いようです。葵とは「あふひ」と言い、「会う」「あふ」という意味があり、「ひ」は神様のお力を示す言葉でもあります。

祭は非日常のハレの日に神や仏と出会う日を意味し、最も古い祭が葵祭です。京都三大祭の一つ、葵祭は正式には「賀茂祭」(かもさい)と言いますが、人や牛車を葵で飾ることから、「葵祭」と呼ばれています。

葵祭は桂の葉と葵の葉を飾ります。どちらも水の綺麗な処にしか自生しない植物です。桂の葉は葵の葉と形が良く似ていますが、桂は天に向かって生えていて、葵は地表近くに自生しています。この天と地が会う祭が葵祭です。

桂は「陽・天・男」を象徴し、葵は「陰・地・女」の象徴とされています。葵祭には「葵桂(きっけい)」といって葵と桂の葉や小枝を組んで祭に関わる方々すべての人の頭や胸元を飾り、腰輿や牛車にも飾り付けます。神様と共に歩むという意味を込めているのです。

残念ながら、2022年の葵祭は中止となっていますが、祭の当日に使用する葵の葉は1万枚以上で、山奥で自生している葵の葉を使用していますが、その数も少なくなりつつある現状で「葵プロジェクト」活動が推進されています。現在も上賀茂神社周辺で葵の葉を育てるプロジェクトで葵の葉を確保しています。

このフタバアオイに対して、三つ葉葵があるのをご存知でしょうか。徳川家康の家紋・三つ葉です。水戸黄門の印籠に入っていた家紋です。いろいろいわれのありそうな社紋ですが、応仁・文明の乱など度重なる災いで文書類が消失し詳細は分かりません。

京都市左京区田中に田中神社があります。古くから田中村の産土神として住民の信仰を集めてきた神社で、創健の詳細は文献が消失したため、わかっていません。863年の「日本三代実録」内に記されている「田中神」が田中神社のことで、古くからあった神社には間違いありません。

家康が家紋をこの三つ葉葵にしたのは、「朝廷より上に位置することを、2つの葉のフタバアオイではなく、三つ葉葵にしたのだ」と、ある神社の宮司さんからお聞きしていました。しかし、最近、家康がこの田中神社が縄文時代からの日本の歴史を大切にしてきた神社だったことから、家康が田中神社に入り、「三つ葉葵」の社紋をもらい受けたことがわかってきました。

5月の行事

日程 催し物 開催場所
5月1日~9月末日 鴨川川床開き 鴨川沿い (二条~五条。)
1日 賀茂競馬足汰式(かもくらべうまあしぞろえしき) 上賀茂神社
5月1日~4日 千本ゑんま堂大念仏狂言 千本ゑんま堂引接寺(いんじょうじ)
5月1日~4日 藤森祭 藤森神社
5月1日~5月24日 鴨川をどり 先斗町歌舞練場
3日 流鏑馬神事 下鴨神社
4日 斎王代 女人御禊神事 上賀茂神社 下鴨神社
(交代で開催)2022年は中止
5日  賀茂競馬 上賀茂神社
5日~15日間の日曜日  今宮祭 今宮神社(2022年は巡行取りやめ)
8日 山陰神社例祭 吉田神社
12日 御蔭祭 御蔭神社~下鴨神社
15日 葵祭 路頭の儀 京都御所~下鴨神社~上賀茂神社 2022年度は中止
15日

満月の夜

五月満月祭 鞍馬寺(2022年は一般の参拝は中止 22年は15 日が満月)
中旬の日曜日今年は24日 松尾祭り還幸祭 松尾大社(まつのおたいしゃ)
第3日曜 三船祭 大堰川

以上

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