NHK講座 プレマルシェ・ジェラテリアを訪ねて
12-Nov-18
今日は14年間NHK文化センターの講師をしている「京都食物語」講座の日でした。「世界から評価された京の食」 というテーマで、世界最大、世界最難関の2018年1月にイタリアで開催されたジェラートコンテストに、日本人で初めてW受賞されたプレマルシェ・ジェラテリアを訪ねました。
京都一長いアーケード商店街・堀川三条商店街にある本店で、ジェラティエーレ (ジェラート職人) の中川信男さんのお話に感動しました。ご本人は菓子屋ではなく、「心の薬屋」 を自認され、身体によい自然食品のお仕事をなさってきたそうです。身体に良い食品を求めて試行錯誤した僅か10ヶ月後に、カバン一つでイタリアのコンテストに参加して、日本人初の快挙を成し遂げました。エネルギー溢れるオーラと美味なジェラートに圧倒され、表現しようのない満足感溢れるひとときでした。
次世代に残せるものは優れた素材やレシピではなく、心のあり方そのものだと、自問自答されながら日々挑戦されています。
東京中目黒の店長は元メイクアップアーティストから転職され方で、毎日ここのジェラートを食して、お肌が綺麗になり、お顔の手入れだけではなく、身体の中から綺麗にしていくことの大切さを実感しています。自然の素材を使い、ミルクや卵などの動物性乳製品を使わず、食品添加物も一切使わず、しかも乳化剤、安定剤も使わないジェラートづくりに、アレルギーの方も安心して食しておられます。
日本の素材を大切にされて、米、柚子、味噌、湯葉のジェラートもあり、有機農産物を使って日々、開発されています。入賞作品は 「ほうじ茶と抹茶のマリアージュ」 「ゆずとみかん、オレンジのソルベ ひまわりハニーともに」 で、完全採食主義者 (ビーガン) も食することができます。ジェラートづくり10ヶ月間の挑戦で世界大会での快挙の秘密は、長年培われた身体に良い食品を使うという哲学があったからこそ、できたものでしょう。 2018年11月7日
京すずめ文化観光研究所