本来の京都を観光したいと

土居好江


嵐山 

建仁寺

  スペインから娘のイギリス時代のクラスメートが来日しました。京都入りされた11月21日、ランチをご一緒することになり、5年前、バルセロナのサクラダファミリアの近くのレストランで食事をしてから5年ぶりでした。久しぶりの再会を喜びあいました。

   娘とは東京で再会したそうです。京都ではローカルな食事と観光化していない場所を訪問したいとのことでした。多くの方は有名な観光地に目が向きがちですが、お寺に宿泊したいという希望もあり、いつも私がランチに行くお店を案内しました。とても美味しいと申されて2人分召し上がりました。ご案内した私としても、とても嬉しく、世界中の方々と食を通して、コミニュケーションが取れると確信しました。

    2018年3月に、スペインと日本の外交樹立150年の節目にあたり、マドリードで記念の日本セミナーを担当させて頂きました。JNTO と JETRO 共催で、CASA ASIA, 国際交流基金の協力の下、日本の伝統、文化、暮らしに触れるテーマの連続セミナーです。

  その初回セミナーとして、「京すずめ学校 IN スペイン」を開催。【ガイドブックに出ていない奥深い京の魅力と生活文化を学ぶ】をテーマに会場はマドリードの国会議事堂の近くの CASA ASIA,の2階で 4 講座を担当。この折の講座と同じことをスペインの友人は希望されました。

 日本びいきのスペイン人で日本語のひらがなを勉強しての来日でしたが、漢字は難しいと。京都訪問初日で、2週間の来日を悔み、もっと長く日本に滞在できるようにすべきだったと残念がられ、「京都は最高、文化も歴史も空気感も食事も最高」と感動されていました。

 スペインが古く、他のヨーロッパとは異なる文化がありますが、日本は特別なのでしょうか。観光も食事も、その土地の住民との交流があってこそ、その地域の文化が理解できます。世界中のどの地域をご訪問しても、住民との交流ができる観光こそが、本来の観光であると私は考えています。これこそが、本来の観光であると考えています。

 お土産を買いにデパートへ行くと、お正月用の大福茶が販売されていて、「京都でお正月に飲む特別のお茶です」とお渡しするとスペインにもお正月に食す特別のフルーツがあるとのこと、どこの国でもお正月に食して、1年の無病息災を祈る気持ちは同じであると思います。

 また、京都市内の移動は全部徒歩ということで、驚きました。10年ほど前にアメリカ・ポートランドの建築設計士の方をご案内した時、徒歩で廻るご提案をして、今までは、車で移動してきたが、新たな発見をされて、とても喜んで下さったことを思い出しました。 京都は徒歩で廻る速度と距離が等身大で、ちょうど良いのではないでしょうか。

以上

 

 

 

 

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