女正月(小正月)に頂く小豆粥
土居好江
冷え込んだ2024年1月8日雪の日につくりました。
旧暦では月の満ち欠けが基準となり、一年の最初の満月は旧暦の1月15日が正月でした。明治になり、新暦になってから1月1日が一年の始まりとなりました。ですから1月1日の元旦が大正月(おおしょうがつ)15日を小正月(こしょうがつ)と言うようになったのです。
江戸時代からこの1月15日には小豆粥を炊いて頂きました。『森貞謾稿』にもこの小豆粥のことが記されております。赤色の小豆は邪気を払うと信じられていて、家族の健康を祈り小豆粥を頂きます。
また、京都の冬の底冷えは北海道の方も寒さが違うと感じるくらい冷え込みます。その一番冷え込む時期に頂くことも身体を温めるのです。昔は畑の四隅に小豆を植えて魔除けにしたと農家さんからお聞きしました。赤い小豆の色が邪気をはらうのだそうです。
『土佐日記』や『枕草子』にもこの小豆粥が記載されていることから、平安時代から1月15日に小豆粥が食されていたものと思われます。
正月の準備で忙しくしていた女性をねぎらう意味もあり、1月15日にハレの日の食事である赤飯を頂き、家族の健康を祈る小正月に、是非とも小豆粥を召し上がってください。
以上