バレンタインの意味

土居好江

    バレンタインはSaint Valentine’s Dayの日、つまり、バレンタインさんの日ということで、西暦3世紀のローマ時代に遡ります。ローマ皇帝は戦争に行きたがらない若者に手を焼いていました。若者は愛する家族と別れて戦争に参加したくないからです。そこで、皇帝は結婚を禁止して戦争に参加させようとしました。2022年のウクライナとロシアの若者・いや世界中の人々の思いは同じではないでしょうか。

    イタリア中部にある町で、現在のテルニのキリスト教司祭であるウァレンティヌス(バレンチノ、英語読みでバレンタイン)は、かわいそうな若い兵士たちを見るに見かねて内緒で結婚をさせていました。その事を皇帝が知ることとなり、バレンタインさんは投獄され、ついには西暦269年2月14日に処刑されてしまいました。

    当時、ローマでは、何百年も続いたお祭があり、未婚の女性の名前を書いて2月14日に箱に投げ入れ、15日にはそのくじを引き当てた者によって男女の交際が始まりました。西暦496年になって風紀の乱れを憂い、教皇が女性の名前の代わりに星人の名前を引かせて人生見習いをするように代わりました。そして、200年程前に殉教したバレンタインを行事の守護聖人としたのです。 

    そして、この日に恋人たちはプレントやカードを交換するようになっていきました。現在では、海外ではクリスマスカードの次にバレンタインカードが使われています。日本は独自にチョコレートを贈る習慣がありますが、欧米ではカードや花束、菓子等を贈ります。

    日本でチョコがバレンタインに贈られるようになったのは1958年東京のデパートのバレンタインセールで、チョコ業者がキャンペーンを行ったのがはじまります。ローマの3世紀のバレンタインの自らの命をも犠牲にして、神の愛を伝えたバレンタインのことを思い出して、今年はチョコを召し上がってくださいね。

    恵方巻も稲荷寿司もバレンタインのチョコも、本来の意味をお伝えしました。

以上

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