神社参拝・・・本当は三礼三拍手一礼? 三角形のおむすびの由来

土居好江


八坂神社

おむすびとだし巻き卵

 桜の季節、4月に入りようやく開花が始まり、美しい風景に多くの観光客が京都を訪れています。そして、お花見と一緒にパワースポットに行きたいという方が沢山おられます。

 お花見と言えば花見弁当がつきものですが、おむすびを持参される方も多いようです。おむすびが三角形なのも高皇産霊神(タカミムスヒノカミ)、神皇産霊神(カミムスヒノカミ)の「むすび」に由来。神と結ぶという意味で三角形であると知りました。

 正月に飾る門松も、三本の竹の束で示すものです。そして、現在、 神社を参拝する際は「二礼二拍手一礼」が一般的です。出雲大社など一部の神社では「二礼四拍手一礼」としているところもありますが、神社の多くでは「二礼二拍手一礼」が作法だとお聞きしています。

 これに対し、「三礼三拍手一礼」が正しい作法だとする説があります。『古事記』において最初に出て来る三柱の神様に向けて行うので、三礼三拍手が真の参拝方法だと申される方もあります。明治以前の日本では、「三礼三拍手一礼」が常識でした。理由は、三という割れない数字に意味があるからだとのことです。

 三柱の神は、天之御中主 (アメノミナカヌシ)高御産巣日神 (タカミムスヒノカミ)神産日神 (カミムスヒノカミ)のことで、三という数字が大事であるというのです。また、参道は三道に通じるということです。

 「二礼二拍手一礼」はもともと神職の作法で、玉串奉奠(たまぐしほうてん・玉串を捧げる行為)に伴うものであり、三拍手は神界が開くのに対し、二拍手では閉じるので神に伝わらず、それにより「日本人の目覚め」を阻止しているとの説もあります。

 「二礼二拍手一礼」は実は明治新政府になった際の「神道復古運動」に伴うもので、昭和23年に内務省が編纂した「神社祭式行事作法」に「二礼二拍手一礼」と記載され、普及していったようです。

 「三」という数字は古くから聖なる数として扱われています。三貴神と呼ばれる三柱、三拍子、三三九度の盃等、数字にも意味があったのです。戦後GHQにより二礼二拍手一礼に代えられたという説がありますが、皆様の参拝の作法は如何でしょうか。

以上

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