色づきはじめた紅葉 建仁寺のお庭から
土居好江
建仁寺 2023年10月4日撮影「風神雷神図屏風」(国宝)デジタル複製 |
「扇面散図屏風」デジタル複製画
スミソニアン国立アジア美術館所蔵の俵屋宗達の「扇面散図屏風(せんめんちらしずびょうぶ)」を門外不出の美術品を複製化プロジェクトで、里帰りしてきました。11月3日まで公開されています。
さっそく建仁寺へお伺いしました。花見小路の南のどんつきにある建仁寺は、明治初期の上知令で建仁寺旧境内6万平方メートルが八坂女紅場へ払い下げられ、花街らしい雰囲気のまちづくりが、大正時代になるまで進められました。
ちょうど土曜日の昼間、海外からの観光客が沢山歩いておられます。その花見小路を抜けて、京都らしい風情を満喫しながら建仁寺に到着しました。
本坊の入口を入ると正面に「扇面散図屏風」が鎮座していて、迫力のある展示でした。複製とは言え、西陣の職人さんや最先端のデジタル技術のレプリカであるので、とても素晴らしいものでした。
更に、色づき始めた紅葉が美しく、見惚れてしまい、心ゆくまで、お庭を眺めて有り余る自然からのエネルギーを充電することができました。大地から発するエネルギーを受けとめる自分自身の器が整っていれば、人間はある程度リセットできると私は思っています。
大地に素足で立つととても良いそうです。その風景の中に溶け込んでいくことで、身体が癒されます。街なかのお寺ではありますが、とても静かに自分自身と向き合うことができた半日でした。
以上