満開の桜

土居好江

2024年4月3日京都府庁旧本館

 


2024年4月4日 国立京都国際会館 さくらの間

 


2024年4月4日国立京都国際会館庭園 比叡山と桜

  今年は開花予想より遅く桜が咲きました。待ちかねてお花見を楽しみましたが、雨の日が多くて残念でした。4月3日は小雨の中、重要文化財の京都府旧本館にお伺いして、中庭の容保桜(かたもりざくら)や枝垂れ桜を楽しみました。

  京都府庁旧本館は現役の官公庁の建物として、建設時の姿を残している日本最古の建物で、京都府庁旧本館内の旧議場は現存する日本最古の議場と言われています。(写真参照)京都府庁旧本館は2004年(平成16年)に重要文化財に指定されています。

  京都府庁旧本館は京都府愛宕郡下鴨村(現・京都市)生まれの京都府技師・松室重光(まつむろしげみつ)が文部省技師・久留正道(くるまさみち)の指導の下で、1894年(明治27年)に完成した東京府庁舎などを参考に設計しました。

  1901年(明治34年)から建設が始まり、1904年(明治37年)に完成したルネサンス様式の建物です。中庭を持つロ字形で、正面に車寄・背面に議事堂が突出し、正面の一段高くなったスレート葺の屋根を中心に左右両翼が対称に張り出し、内部に和風の木のぬくもりのある優れた技術が、取り入れられています。

  京都府庁旧本館は1971年(昭和46年)まで京都府庁本館として使用され、現在も府政情報センターや人事委員会事務局などの執務室・会議室として使用されている現役の庁舎です。

容保桜(かたもりざくら)

  府庁旧本館中庭には、円山公園の初代のしだれ桜の孫に当たるしだれ桜を始め、6本の桜があり、親しまれています。その中庭に桜守として活躍されている佐野藤右衛門(さの とうえもん)氏の調査で、その桜の一つが大島桜と山桜の特徴を持つ、めずらしい品種ということで、佐野藤右衛門氏が容保桜と命名しました。

  京都府庁の敷地にはかつて京都守護職上屋敷があったことから、当時の守護職であった、會津藩主 松平容保(まつだいらかたもり)の名を取って「容保桜」(かたもりざくら)と命名されました。

山桜が変異した山桜の遺伝子を持ちながら大島桜系の花の要素も出ている通常の山桜より大輪であるそうです。

 松平容保(まつだいらかたもり)は幕末、京都守護職として新選組を配下にし、京の治安を守っていたと言われています。

  国立京都国際会議場は京都市の北にあり、とても空気の綺麗な場所にあります。比叡山を臨むロケーションは素晴らしいものです。

  桜咲く30年前、当時旧ソ連のゴルバチョフ元大統領ご夫妻が来日され、この国際会館で4日間、「グリーンクロス」(緑十字)の会議がありました。見事な桜が爛漫と咲き誇る4月、美しい桜とご夫妻の笑顔がとても印象的でした と環境保全の会議には、世界各地からの参加者も桜を楽しんでおられました。  

  今もその時の桜の素晴らしが蘇って参ります、会議のお手伝いをさせて頂いたことをもあり、30年経った今でも、当時のことを思い出します。ともかく桜が美しく皆様を迎えてくれたのです。

  国立京都国際会議場は昭和41年(196)にオープンして、日本の国際観光都市としても数多くの国際会議が行われてきました。一般の方々も会館開放日があり、桜の見学もできます。日程を確認して是非ご訪問ください。また、宿泊ロッジもあり、一般の方々も利用可能です。西本願寺の聞法会館と同じで、一般の方々も利用できます。

桜の季節、是非とも京都を満喫なさってください。

  昨年は3月16日に桜のBlogを発信させていただきました。今年は開花の時期が昔の開花時期に戻ったのでしょうか。植物木々の花は、太陽の光に向かって上を向いて咲きますが、下向きに咲くのは桜の花だけです。我々から観てもらいたい桜の気持ちが表れているように思います。また、桜の開花は農作業の準備を始める合図だとも言われてきました。桜に付いて説明した京すずめHPのT21花見のルーツとも合わせて桜をお楽しみいただければ幸いです。

以上

 

Pocket