沖縄返還時にかかわった京都の老舗ご当主
京都市出身の西澤弥一郎(1914~1989)氏が作成した沖縄県章
祝 ! 沖縄返還から50年 1
土居好江
もう50年。半世紀が過ぎました。沖縄返還から50年。50年前、沖縄出身の友人と親しくしておりました。目の大きな美人でした。50年前を思い出します。この沖縄返還時に沖縄県の県章を制作されたのが、京都市在住の西澤弥一郎氏(1914~1989 元禄三年(1690)から続く呉服業の第11代)でした。
現在、第12代、13代の方が西澤弥一郎氏の精神を受け継ぎ、京文化を次世代へ継承する活動をされています。西澤家の京町家を拠点に今後のご活躍が楽しみです。
おくどさんをご縁に知り合い、交流して参りました。京町家を拠点にして、今後も呉服業を通して、京の暮らしの文化を発信される予定です。
西澤弥一郎氏は竹内栖鳳にも師事し、デザインを学ばれたようです。江戸時代から続く呉服業の伝統を受け継ぎつつ、京都市立美術工芸学校(現京都市立芸術大学)を卒業し、グラフィックデザインに興味を持ち京都染織試験場の図案係に入り、国や京都市のポスター(観光など多ジャンル)、京都・奈良の寺院の拝観券、企業のポスターを数多く制作されました。
戦後、国の施策を推進するポスターをわかりやすく視覚に訴えるデザインを手がけ、晩年、仕事の集大成として1972年に沖縄県章を制作されました。
江戸時代から続く呉服業の方が、沖縄県章をデザインされたことを、京都市民、京都府民として、とても誇らしく嬉しくなりました。
以上