1万円の観光税は高いのか、安いのか≪2≫ ~観光税の使い道・おこしやすプログラムの創設と新たな観光のご提案 (Welcome Program)~

土居好江

 ヒルトンの日本・韓国・ミクロネシア地区代表、ジョセフ・カイララ氏は「アジア初の最高級ブランドのホテルは京都で持ちたいと考えていたところ、高級志向の顧客は、都会の 喧騒 を離れた隠れ家的な要素を好む。条件としてぴったりだったとROKUが京都に初進出することになったことを、インタビューで語っています。

 アマン京都も鷹峯の静かな郊外にあり、人気の高いホテルとして世界各地から訪問客があります。残念ながら京都は観光客が沢山押し寄せていて、少し郊外へ行かないと静かな場所が少なくなりました。

 10年程前にドイツ人とフランス人を嵐山にご案内した時、「すぐ近くにある有名なお寺か、京都を見渡せる山の上にあるお寺か、どちらに行きたいですか」とお聞きしたところ、全員が山の上と申され、歩いて頂上まで行き大喜びされました。自然と調和した歴史的文化的景観は京都独特のものです。こういう京都ならではの観光をおススメしたいものです。

 グルメも京都でしか味わえないものが沢山あります。以前、海外の大臣ご一家の観光コースを立案ご案内した時、お喜びになられたお店が京寿司のいず重https://gion-izuju.com/でした。八坂神社が山の神様、海の神様をお祀りしているので、山の幸、海の幸の海藻7種類が入っている海藻巻に驚かれました。首都圏から入洛の方々も驚かれお喜びになります。

 よく質問されることに「京都でしか食べられない食事、料亭やレストランはどこですか」と。今は東京にも出店した料亭も多くあり、こういう質問をよくいただきます。いつもお答えするのは「麩や湯葉のフルコースです」と。こういう質問ができる入洛の方々が大満足する宿泊税の値上げでありたいと思うのです。京都に宿泊したくても予約が取れない時季もあり、名古屋や滋賀で宿泊して京都観光される方々も増えています。

 そこで、私は宿泊税が値上げされることで財源ができるので、「仮称おこしやすプログラム(Welcome Program)」を創設することをご提案したいと思います。

(次号につづく)

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