日本の常識は非常識?!

土居好江 

季節は北半球と南半球では正反対

 オーストラリア人に嫁いだ姪が久しぶりに日本に帰り、京都に立ち寄ってくれました。コロナ禍で外国へ嫁いだ方々や海外に住んでいる人々は、この3年間、里帰りができなかったようです。

 姪の息子はオーストラリアの公立小学校に入学したクラスは、20人学級ですが、国籍は10ヶ国だということです。日本では想像もできないことです。公立の小学校全体での国籍は50ヶ国になるそうです。日本の公立の小学校を想定すると、まさに想定外です。英語と日本語のバイリンガルの小学校で、土曜日に補講があって数学や歴史を日本語で学んでいるようです。

 こういう多国籍の児童が在籍するので、インターナショナル・ダイバシティ・ウイークがあって、その国の文化がわかる衣服を着て登校する週があるそうです。日本人とオーストラリア人とのハーフなら、日本の夏の衣服・甚平さんを着て登校するようにしているようです。子どもの頃から自分のアイデンティティを自覚するキッカケですね。日本の良さを異国で、7歳の子が感じているようでした。

   また、姪の友人は6ヶ月も日本に里帰りして、その間、日本の小学校で学ぶシステムも活用しているそうです。姪の息子も日本の小学校で1週間、学ぶのだそうです。5週間の休暇で帰国しても、毎日毎日、宿題をこなしているとのことです。

   私が驚いたのは、白人系のオーストリア人のお皿の洗い方です。水を大切にする砂漠の国・オーストラリアではお皿を洗う時にも桶に水を溜めて汚れたお皿を入れ、その中に洗剤を入れてスポンジで桶の中で洗い、お皿も使う面しか洗わないようで、すすぎも桶に溜めた水で簡単にすませるので、お皿の裏側はまた洗剤の泡がのこっていることもあるとの事、これが白人系のオーストラリア人のお皿の洗い方だそうです。自然環境が文化や慣習をつくる一例ですが、ちょうど梅雨のある日本人の感覚からは程遠いものです。

   また、飲酒運転も少量ならOKです。出産で入院した病院に、夫が泊まり込んだ時も飲酒がOKで、メニューにもあるそうです。日本人の感覚からは驚きだったと従妹が申していたことを思い出します。

   日本人は魚が好きですが、オーストラリア人も魚好きな人が多く、日本食も数多くあるそうです。中華もオーストラリア人向けの中華が人気になっているとのことです。姪の家族は三食ご飯で、お弁当にもご飯をつめて登校しているということです。ご家族全員がお箸を上手に使い、和食を美味しそうに召し上がっていました。日本人よりも和食大好き人間を発見した驚きで一杯でした。

   京すずめの創立時の理事でアメリカへ嫁いだ方も、カルフォルニアのフィッシャーマンズワーフで、近年、やっとアジが販売されるようになって、アジの南蛮漬けを作れるようになったとのこと。約20年前にアジの南蛮漬けの調理法をお教えした時、アジは魚のエサで販売されているけれど、人間が食する魚屋では販売していないことを聞いて、驚いたことを思い出します。現在はアメリカ人のご主人の大好物・アジの南蛮漬けを料理しているようです。この方も日本人的で、錦市場が大好きでした。

以上

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