ちょっと、いい話 五題
土居好江
2025年1月6日撮影一つだけ残っていた焼き芋
いつも、お買い物をするお店での立ち話。
「ここのお肉はとっても美味しくて、お安いので助かっています。牧場でも持ってはるんですか」
「当たりばかりでなく、外れの時もあるかもしれないから、その時は言うてや」
と店員さんが仰る。
いつもお寿司を買うお店で、たまたま職人さんと売り場で遭遇しました。
「いつも美味しいお寿司、有難う!今日はどれがお得ですか?」
「今日は雪になるかもしれないから、大トロを全部に入れて大サービスや
「どれもお得です!」
いつも焼き芋を買うお店で
「いつも美味しいお芋、食べさせてもらってます。お芋さん、大好きやから。今まで、ひとつだけ固いお芋がありました」と申すと
「これ、持って帰って!」とお芋さんを下さったのです。
「いえいえ、そういうつもりで申したのではないので、結構です」
「私の気持ちやから、そういわんと持って帰って!」
という言葉を交わしました。この3つのエピソードは売り手に愛があり、顧客に感謝の気持ちを持って接して下さっています。やはり、客商売はこうでなくちゃいけない。
以前、デパートでイワシの産地はどこが良いのか、お尋ねしたことがありました。鮮魚部長さんが、わざわざ出てきて下さり20分ほど、お話をお聞きしたことがあります。どこの売り場でも丁寧にご説明くださいます。
ここ15年程、年末年始に必ずご連絡を頂く方があります。京都ファンで、たまたま哲学の道を散策している時に、通りすがりの方に「京都を深く勉強したいので、どこが良いのか教えて下さい」と。当時は群馬県の草津から通われていました。通りすがりの方が「京すずめで勉強されたらいいですよ」と。もう15年ぐらい前のことです。
その後、京すずめの行事に参加され、京都検定1級に合格されました。更に京都産業大学の特別研究員として論文をまとめられたのです。今年91歳になられて、大病を克服されて年頭に、お元気なお声を届けて下さいました。現在は東京にお住まいですが、節目の折には必ずご夫妻で京都をご訪問されてお会いしていまます。全国、世界の京都ファンの方々と京都を見守り、更に新たな発見と京文化の継承ができるよう、お手伝いをさせて頂きたいと年頭に誓いました。
以上