第5回京都への恋文表彰式兼恋文広場 ご挨拶
皆様、ようこそ、お越しくださいました!ご受賞者の皆様、おめでとうございます。
2009年より公募して参りました「京都への恋文」も今回で5回目となりました。本日は全国からご受賞者様をお迎えして表彰式を開催できますこと、心より感謝申し上げます。また、体調不良や海外赴任で参加できない方もおられますが、ご欠席の方のお気持ちも含めて開催させて頂きたいと存じます。
京都府参与の山下晃正様、農水省近畿農政局の高野新様、京都文化交流コンベンションビューローの専務理事・村上圭子様、ご多忙の中、ご臨席を賜り、誠に有難う存じます。またご協賛企業の皆様、恋文応募者に特典を賜り、ご受賞者様に副賞を贈呈賜りますこと、心より感謝申し上げます。
あと2年、2026年に創立25年を迎えさせて頂きます。京都を知ることは日本を知ること、そして、京都本来の価値に触れることで、自分自身も廻りの方々も幸せになれる玉手箱のような智恵などを、発信させて頂きたいと考えております。
こういう節目の折、京すずめの顧問に西村明美先生にご就任賜ります。「京都への恋文」で第1回より審査委員を務めて頂き、心から尊敬する先生でございます。西村先生の立ち振る舞いから、どれだけ学ばせて頂いたことでしょうか。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
24年前の京すずめの立ち上げの時、「このままでは京都は無くなってしまう」という想いが湧いてきて、暮らしの視点から、京文化の背景や根拠となる歴史や伝統、風習にアプローチしていこうと思いました。京都のこころの遺伝子を活性化させることが、京都の繁栄、日本の繁栄につながると思いました。
京都のまちは「そこに居るだけで心が豊かになり、それがエネルギーに変わるまち」というコンセプトで、日本人のこころのふるさとになる条件を全部合わせもっていると思いました。これが24年前のことです。今、私が思うのは地球という星の人類の心のふるさとになる条件も併せ持っていると思うのです。
私は毎週ブログをHPにアップさせて頂いております。まさに、毎週、京都への恋文をかいているような気持ちで、書かせて頂いております。
8月に「躙り口と潜水艦、京都の悲劇」というテーマで書きました時は反響が大きくて驚きました。千利休が船着き場の船の小さい入口から躙り口を考案しましたが、京都駅ビルは潜水艦を逆さにしたカタチでバルトグレーだと、スタンフォード大学西教授のご指摘を頂くまで、私は存じませんでした。
知らないことのマイナス、知ることのプラス、全部知った上で、本来の京都の価値感、価値軸に戻りたいと強く思っております。世界の中で、京都がどういう価値を持って何が凄いのかを京すずめのアプローチで、より深く京都の価値を高めることができるように、尽力して参ります。
どうぞ、この表彰式が京都を更に知る行事となるよう、願っております。次回、第6回京都への恋文は、「京すずめ井上章一賞」を新設させて頂きます。
幕末の諺に「田舎の学文より京の昼寝」(国学分類諺語・蜂屋茂橘編)というのがあります。現在風に申しますと、3年地方で学問するより京都で3日昼寝する方が値打ちがあるという諺です。現在の京都にはこういう実力はありませんが、この復活を試みる活動、潜在能力を引き出すフィールドワークを行いたいと思っております。
ただ単なる文化の発信でもない、市民運動でもない、新らしい京都の文化構築と申しますか、新たな文化のうねりを起こして参りたいと存じます。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
以上