2月11日 「建国記念の日」に、ふと、思ったこと

2022年2月11日の河原町四条の国旗掲揚の様子
                                                                                                                                          土居好江

 祭日と祝日は異なる意味があります。祭日とは、皇室での大切な祭祀を行う日のことです。それ以外は、祝日と言います。かつては祭日と祝日が二つありましたが、1948年以降「国民の祝日に関する法律」が施行され、祭日が廃止され、祝日に一本化されました。

 子どもの頃、いつも祝日に実家の門に国旗を掲揚していたことを思い出します。2月11日は建国記念の日、日本国の誕生日です。でも、今では、国旗を掲揚している家も、企業もほとんどありません。

 四条通、河原町通には国旗が掲揚されています。今から20年ほど前、アメリカ人の講演会を運営した時、収容人数が千人という宝ヶ池の国際会議場で、日の丸の国旗が掲揚されておらず、驚かれました。海外では、この規模の会議では、必ず国旗を掲揚します。慌てて国旗を掲揚したことを思い出しました。

 2月11日は神武天皇が即位した紀元前660年2月11日を明治政府が1873年に「紀元節として定めました。第二次世界大戦の敗戦後、GHQの占領政策で、この紀元節は廃止されましたが、国民の復活への世論が高まり、復活案「紀元節」議案が9回も提出され、祝日として何とか1966年に定められたのでした。

  カレンダーや手帳には「建国記念の日」と記載されています。この建国記念の日と記載される理由は、日本最古の歴史書『古事記』が712年、『日本書紀』が720年に編纂され、それよりもはるか昔、千年も前の建国の日を確認する文献がないために、建国記念の日とされるようになります。

 祝日と祭日、この言葉の区別を知りつつ、古代日本の建国に想いを馳せた1日でした。

 他国と比べると、同じ国土に同じ国民が2600年以上も住み続けているのは、珍しいことです。ヨーロッパでは民族移動が起こりましたが、日本は島国であり、縄文時代から住み続けた世界でも特異な国でもあります。もう少し、国の成り立ちについて、勉強していきたいと思った一日でした。

以上

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