嵐山 祐斎亭の青もみじ

嵐山祐斎亭の川端ルーム

 

嵐山の染色作家・祐斎亭⇐クリック

8月の大雨の後、嵐山の染色作家・祐斎亭にお伺いしました。祐斎先生とは、京すずめ学校の「京都水物語」で講師としてご登場頂いて、もう20年来の友人です。嵯峨天皇が天皇しかお召しになれない黄櫨染(こうろぜん)を1200年後に復元された染色作家としてお出ましを賜りました。

 初めてお目にかかった時、もう20年以上も前のことですが、6時間話し込んだことを覚えています。太陽の色を内在する曜変色の染です。太陽にあたると色が金茶色に変色します。蛍光灯、白熱灯、太陽にあたると色が変化するのが特徴です。

 先日、祐斎先生が、鮎をご馳走したいということで、お呼び頂きました。今は鮎のシーズンで早朝、夕方と桂川で鮎取りをされているとのこと。その日も朝の獲れたての鮎を焼いて下さいました。絶品です。

 また、写真のお部屋は川端康成先生が『山の音』を執筆された川端ルームです。今はテーブルのガラスが青もみじが映りこんで、とても幻想的な雰囲気で、お抹茶と鮎を頂戴しました。川の音が聞こえ、鳥のさえずりが耳に心地よく、別世界を楽しませて頂いた一日でございました。

 祐斎亭に長時間滞在させて頂くと、空気感が別世界で、山の音、川の音が聞こえてきます。人間の五感を覚醒させてくれるようにも感じます。都会のオフィスで仕事をされている方々にとっては、リラックスしてリセットできる空間としては最高の場所ではないでしょうか。

 写真の木々の奧が大堰川です。川と山、鳥と伝統工芸がセットで平安の時代へタイムスリップした一日でした。

以上

Pocket