秋桜(コスモス)

土居好江

  急に寒くなり、秋本番という気候なりました。いつもは、リビングにハーブのグリーンを飾っていますが、今日は秋桜を飾りました。野に咲いているように無造作に置きました。お花ひとつでお部屋の雰囲気が変わります。そして、京桜のお香をたいてリフレッシュしてみました。十三夜のお月様がとても綺麗でした。

明治12年に日本に渡来した秋桜は秋に桜のように咲くことから、秋桜と呼ばれます。

原産地はメキシコで、栄養分の少ない乾燥した土でも生育し、風雨の影響を受けにくい様に、細い枝葉が特徴で、水やりや施肥をする必要もないので、育てやすい植物です。

秋桜は秋の季語ですが、コスモスを秋桜と書くようになったのは、昭和の歌謡曲、山口百恵の「秋桜」の大ヒットからでしょうか。本来なら秋桜はあきざくらと読みますが、コスモスと読むことが歌謡曲から定着しました。日本では古来から当て字が使われてきました。女郎花は「おみなえし」と読み、百日紅は「さるすべり」と読みます。これは『万葉集』、『古今和歌集』にも当て字として使われています。

季節が急に進んで朝夕は寒いぐらいですが、秋桜を眺めながら、ゆったりとした気分で食事しております。ちなみに、食用の秋桜を食したことがありますが、普通の鑑賞用の秋桜は農薬がついているので、食用には適しません。食用の菊のような味でした。

以上

 

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