すずめの役割

すずめは人の暮らす場所近くに飛んできます。ですから、よく見かけます。チュンチュンと鳴いては仲間も呼びます。私どもの団体名称である「京すずめも、鷹や鷲のように高い視点から文化を見るというより、暮らしのありきたりの目線で文化や歴史を見るという発想から、名づけたものです。また、江戸時代に発刊された『京雀』という案内記(暮らしの情報誌・ガイド本)からの由来があります。

また、京すずめという言葉には「京都のことは、何でも良く知っている」という意味合いもあり、名づけました。2001年、発足当時は、「遊悠舎京すずめ」と命名して、悠久の文化や歴史と遊ぶという名称からスタートして、2017年に「京すずめ文化観光研究所」に移行しました。

共に「京すずめ」の名称を使い、創立当初の志を堅持しています。すずめは米や麦を食し、国の繁栄と発展を意味します。すずめと竹の絵はクラシックで定番です。昨年2020年に徳川家光公直筆の掛け軸「竹にすずめ図」が長野市で発見されました。今年、府中美術館で公開予定です。

筆者も一時期、竹と雀の絵を集めたことがありますが、すずめは地面と共に描かれています。

中国の穀倉地帯、北京の北方で干ばつが起こった時、すずめが米を食べるということで、すずめを一掃する為に、鐘や鍋を叩いて、すずめを眠らせないようにして一掃しましたが1年後、すずめはいなくなりましたが、代わりに害虫が大量に発生し、より大きな損害を受けたそうです。米や麦が収穫できなくなったすずめに纏わる歴史がありました。

すずめの役割は小さくても、大自然の循環が、うまくいくような役割を、担っていることがわかりました。京すずめも、小さな団体で創立21年目のまだまだ微力な存在ですが、京文化が地球の文化を引っ張っていくような発信をし続けたいと願っています。

以上

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